arts isozaki
Umehara
©Tetsu Umehara
 
梅原徹「Pallarax +Drive」
Tetsu Umehara/Pallarax +Drive
2023.8.5(Sat.)-2023.9.17(Sun)


  ARTS ISOZAKI では 2023 年 8 月 5 日(土)から 9 月 17 日(日)まで、音楽家、美術家として領域横断的な活動を行ってきた梅原徹の自身二回目となる個展「Parallax +Drive」を開催いたします。
スプラッシュ!水戸/AIR 2023 年度アーティストの一人である梅原徹は、2023 年 5 月から 3 ヶ月間の水戸の滞在で、異郷の地に親しみ、様々な分野の専門家との交流を通じ、新しい表現へと辿り着きました。 そして遂にこの 8 月、作品の展示発表が実現します。そこから始まるミーム(文化的遺伝子)は、アーティストがこの地を離れた後も、彼等の表現に関わる人々や、鑑賞する人々に伝わっていくでしょう。音という媒体とその現在性を通して、様々なスケールの空間や時間へと表現をフィードバックさせる梅原の活動は、映像やダンス作品の劇伴制作、アルバムリリースやミックスの提供、舞台作品への出演など多岐にわたります。
本展では「Parallax +Drive」と題し、身体と都市社会がそれぞれ行う情報制御とその相互作用に着目。滞在制作などを通してフィールドレコーディングを行ってきた梅原が、観測する自身の身体を捉え直し、生物の基本動作のひとつである「まばたき」をトリガーに断片的な記録を音風景へと再構築します。
他者や物質との間に生まれるコミュニケーションと、その自己組織化の原理を紐解きながら、レコーディングによって定在化された音響を言語学的パターンとして空間に還元する「シークエンス/シーケンサー」の概念を出発点とした新作サウンドインスタレーション作品を発表します。

ARTS ISOZAKI(茨城県水戸市三の丸1-4-17)

8月5日(土)-9月17日(日) *土日のみオープン
13:00-18:00
入場無料
TEL:09051020212
MAIL:artsisozakigmail.com
Opens on Saturdays & Sundays (Aug.5-Sep.17)
Admission free

<作家略歴>

1996 年神奈川県生まれ。
都市・環境のリサーチやフィールドワークを通した音響 作品の制作を行っている。映像やダンス作品の劇伴制作、 海外レーベルからのアルバムリリースやミックスの提供 など活動分野は多岐にわたる。
ドイツでの在住経験を経て、2018 年横浜国立大学理工学 部卒業。2020 年東京藝術大学大学院美術研究科修了。
主な活動として個展「召喚の作法」(HAGISO/東京/2021)や 「KAWAKYU ART EXHIBITION 2022」(ホテル川久/南紀白浜 /2022)への参加など。

NEWS

■ ARTS ISOZAKI×DALMAISON presents ソラリスチョコレート

chocolate

ARTS ISOZAKIと水戸市のパティスリー・ショコラトリーDALMAISON(ダルメゾン)がコラボしたチョコレートセットが出来ました。
現在開催中の伊藤公象の個展「ソラリスの海 《回帰記憶のなかで》」で展示している作品《回帰記憶》をイメージしたクランチチョコレート3個と
伊藤先生の展示作品のポストカード3種がセットになっています。事前予約制で限定50セット、価格は1000円税込です。

商品名:ARTS ISOZAKI×DALMAISON presentsソラリスチョコレート
価 格:1000円(税込)
限定50セット/伊藤公象ポストカード3種付き(要予約)

予約方法
メール(artsisozaki@gmail.com)にて名前・希望個数・受け取り希望日時・電話番号を明記してご連絡ください。
数日以内に「ソラリスチョコレートの注文を承りました。〇月〇日〇時にお待ちしております。」といった内容で返信いたします。
返信がない場合はお手数ですが営業時間内 (水曜日~日曜日13:00~18:00)に 080-9535-8034までお電話ください。
ARTS ISOZAKIに直接お越しいただいて予約することも可能です。受け取り希望日時によって締め切り日が異なりますのでご注意ください。

予約受付日時
2月9日〜13日受け取り→2月6日17時半締め切り
2月16日〜20日受け取り→2月13日17時半締め切り
2月23日〜27日受け取り→2月20日17時半締め切り
3月2日〜6日受け取り→2月27日17時半締め切り
3月9日〜13日受け取り→3月6日17時半締め切り
3月16日〜21日(祝)受け取り→3月13日17時半締め切り
3月23日〜27日(会期終了日)受け取り→3月20日17時半締め切り

受け取り方法
受け取り日時にARTS ISOZAKIまでお越しいただき、スタッフにお名前をお知らせください。支払いは現金のみとなります。
パッケージのみでのお渡しとなりますので、お持ち帰り用の手提げ袋などをご持参ください。

■ 伊藤公象作品集クラウドファンディングの御礼

itokosho
このたびは「日本を代表する現代アーティスト、伊藤公象集大成となる作品集制作へ」のクラウドファンディングにご協力いただきありがとうございました。 希望者のみARTS ISOZAKIのホームページにお名前を掲載させていただきます。 伊藤公象の個展「ソラリスの海」は2021年9月18日(土)〜12月26日(日)の日程で開催いたします。本展の出品作品も作品集へ掲載する予定です。 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

(順不同・敬称略)

磯崎主佳/江口孟/飯塚雅也/堀義人/三部勉/菊地良博/赤池静/ 先崎高弘/miho/長谷川暁子/浅川浩子/森万里/Yuki Nakamura/ 藤田卓也/角田智高:KAKUDA Tomotaka /Shimoeda Mika/ takayasu takeo/青木才生/髙橋文子/神原雅子/パーク株式会社/ 横須賀孝/甲野藤文宏/株式会社高正/Tomohiro Yonekawa/小野哲人/ 栗山武志/川﨑篤之/宇野真一/スプリング国際特許事務所/鬼澤慎人/ 豊崎悟/T.INAZAWA/竹久侑/サンネット株式会社/川上美智子/ あまや座/磯崎偲游/吉岡育子/富田正義/川澄千亜紀/MAKI Sachiyo/ 内藤学/磯崎怜位/芹沢高志/アトリエ杵築 小林尚美/高木明/李忠烈/ 大山不動産鑑定/根岸貴史/水と土の芸術祭市民サポーター 五十嵐奈穂子/ 磯崎三郎/白石高寛/DCAA 中郡大輔/磯崎美伶/吉岡純一/ときの忘れもの茨城トヨペット/(株)上野工務店/若松 基/山本敦子/茂手木克好/Ashina/ 山本朝未/(一社)いばらき社会起業家協議会 理事長 若林純也/福田泰己/ 髙取将弘/茨城ケアサービス株式会社/(一社)いばらき社会起業家協議会/ 一般社団法人MIJW−水戸発夢を叶えるプロジェクト 代表理事 中井川正男/ 関彰商事株式会社 代表取締役社長 関正樹/高須和彦/株式会社高正/ 山口眞一郎/後藤直樹/山口晃平/合同会社水戸計画機構/鈴縫工業株式会社/ 株式会社クォンタムフラワーズ&フーズ 代表取締役 菊池伯夫

■ 展覧会のお知らせ


パルコキノシタ「水と霧と柔らかい子宮」
Parco Kinoshita /Water and Fog and The Soft Uterus

Parco Kinoshita

 Parco Kinoshita



ARTS ISOZAKIでは2023年3月4日(土)から6月3日(土)まで、パルコキノシタの個展「水と霧の柔らかい子宮」を開催いたします。  
パルコキノシタは1965年徳島県生まれ、宮城県在住の画家です。作家名は1989年に小学校の教員をしながら制作した作品が「日本グラフィック展」にてパルコ賞を受賞したことがきっかけ。90年代、中高の美術教師を経てイラストレーターに転向、『月刊漫画ガロ』で漫画家デビュー「漂流教師」が単行本化されました。子供向けワークショップやパフォーマンスを行い、広場を中心に活動をしていたという由来で別名「公園の木の下」とも呼ばれております。2011年、震災以降は被災地や仮設住宅でのアートを生かしたコミュニティの再生に奔走し、復興支援活動を現在も継続しています。2017年、石巻市での現代アートの祭典「リボーンアートフェスティバル」をきっかけに宮城県に移住。現在は石巻で「日和坂アート研究舎」を主宰して展覧会を企画しアートによる復興を目指しています。  
パルコキノシタは東日本大震災をきっかけに海と霊魂について向き合うようになりました。感覚を鋭敏にさせて、そこにいるはずの霊魂を見ようと努力をしていたら、空や大気や水の中にも人がいるように感じて、これまでそこにいる人たちを「幽霊」と呼んで描いてきました。震災という体験があまりにも強いインパクトだったため、それをモチーフにすると潜在的な恐怖や自然に対する畏敬の念から離れることができませんでした。しかし、本展にて公開いたしますシリーズ作品では、もっとファンダメンタルな生命のありかを追求し、「まずはこの世界の中で根元的な生命の場所、子宮をさがそう」というテーマへと推移していきます。  
是非この機会にパルコキノシタ展「水と霧の柔らかい子宮」をご高覧いただけましたら幸いです。

パルコキノシタ展「水と霧の柔らかい子宮」
Parco Kinoshita
会期: 2023年3月4日(土)〜6月3日(土)
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料




ラッキーフェスの歌磨呂展
「Fantasista Utamaro Luck=capital/Lucky曼荼羅」

Fantasista Utamaro

Fantasista Utamaro


ARTS ISOZAKIでは2022年11月27日(日)から2月19日(日)まで、ラッキーフェスの歌磨呂展 「Fantasista Utamaro Luck=capital / Lucky曼荼羅」を開催いたします。
本展は、2022年7月23日〜24日に国営ひたち海浜公園で開催された野外音楽フェス「LuckyFES」のアートワークを展示用にアレンジしたものです。
Fantasista Utamaroはアメリカ合衆国ブルックリン在住の日本人アーティストであり、無限増殖をテーマに多様な活動をしています。その創造性はジャンルや国境の境界を超越し、日本やアメリカのみならずイギリスやフランスでも高く評価されています。フェスのエントランスに飾られた「サメ鯨」のオブジェは20分の1に縮小され、本展示のために特別に5個限定で製作されました。会場ではフェスのために開発された様々な作品やメイキングビデオを鑑賞できます。なお、「サメ鯨」の本体はひたちなか市のホテルクリスタルパレス長寿荘のエントランスで観ることが可能です。
フェスに関わるにあたりUtamaroは2つのことを考えました。一つは国営ひたち海浜公園の歴史を検証し土地のエネルギーを取り戻すこと、もう一つはポスト資本主義の可能性について参加者に問いかけることです。自分自身をデジタルシステムの奴隷と感じている現代人の精神を解放するためには、聖なるものとの関係性を取り戻すことが必要です。展覧会のテーマでもある「Lucky曼荼羅」はそのために考案されました。その真言(マントラ)は『全てを受け入れ愛す』です。フェスのスローガンは「Luck=capital (幸運は資本である)」とされ、20世紀を代表するドイツのアーティストであるヨーゼフ・ボイスの言葉「Kunst = Kapital 芸術は資本である」へのオマージュとして掲げられました。
「LuckyFES」に参加された方も、参加できなかった方も、Utamaroのポップでありながら神秘的な世界観を是非この機会にご体感ください。
ラッキーフェスの歌磨呂展
「Fantasista Utamaro Luck=capital/Lucky曼荼羅」

Fantasista Utamaro
会期: 2022 年2022年11月27日(日)〜2月19日(日)
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料




凍れる叫声 / 山川冬樹
Frozen Screams / Fuyuki Yamakawa

Study for the series of Frozen Scream.img
Frozen Scream #8

彼女の姉は名古屋入管で殺された。そのショックで彼女は立っていることができずに倒れこんだ。
そして報道陣のカメラに向かって指をさして叫んだ。「今回は姉だったが、次はあなたたちの番だ」
530mm × 530mm,Marble sand, resin on canvas,2021/2022


このたび水戸市の現代アートスペースARTS ISOZAKIでは、ホーメイ歌手、アーティストとして国内外で活躍する山川冬樹の個展「Frozen Screams 凍れる叫声」を開催いたします。 山川は自らの「声」と「身体」をプラットフォームに、音楽、美術、舞台芸術の境界線を横断する脱領域的パフォーマンスを展開しています。 自らの身体内部で起きている微細な活動を音と光として空間に還元し、観客の視覚、聴覚、さらには皮膚感覚にも強烈に訴えかける表現を通じ、 多様な分野のアーティストとのコラボレーションも多く、世界各地から招聘を受けています。本展で山川は「Sceamology(叫声学)」をテーマに 新作のタブロー作品8点を展示予定。 カンヴァスを支持体としてではなく「共鳴体」として扱い、大理石の粒子を敷いた画布に社会的・政治的文脈で発せられた人間の叫び声を響かせ、 その振動から現れた模様を樹脂で固めるという手法によって作品を制作します。 一貫して「声」と「身体」に向き合ってきた山川にとって 初めての絵画作品となる今回の「Frozen Scream」シリーズにどうぞご期待ください。
Frozen Scream 凍れる叫声
山川冬樹 Fuyuki Yamakawa
会期: 2022 年8月13 日(土)~10月30日(日)
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料


反射 Reflection/日野之彦 Korehiko Hino

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ARTS ISOZAKIでは2022年 4月 28日(木)から 6 月19日(日)まで、日野之彦の個展「 反射(Reflection)」 を開催いたします。
日野之彦は1976年石川県輪島市生まれ、東京都在住の画家です。 1999年に筑波大学芸術専門学群美術専攻洋画コース卒業、2001年に同大学院芸術研究科美術専攻洋画分野を修了。 2006-2007年にインド・シャンティ二ケトン滞在を経て、現在は多摩美術大学准教授として活躍されています。
日野氏はうつろに見開いた目に半開きの口、幼児的なポーズをとった言いようのない不安定な人物像を描きます。 圧倒的な迫力と同時に、技術に裏付けされた精緻な描写、デフォルメされた細部は絶妙のアンバランスさを醸しだし、 現代社会で誰もが抱えている社会への不安や虚無、狂気といった時代の空気を正確に表現することに成功しています。
是非この機会に日野之彦の「 反射(Reflection)」 をご高覧いただけましたら幸いです。

ARTS ISOZAKI(茨城県水戸市三の丸1-4-17)
水曜日から日曜日および祝日*月火休廊
13:00-18:00
入場無料
Opens on Wedenseday to Sunday and public holidays / Admission free


ソラリスの海《回帰記憶》のなかで / 伊藤公象
In the sea of Solaris / Kosho Ito

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伊藤公象 Kosho Ito 《回帰記憶》(recursive memories) 2021, Photo by Yuko Horie


初夏に笠間の伊藤アトリエを訪れたとき、思いがけない新作が並んでいた。それまでの伊藤公象氏の作品には見られなかった佇 まいだったため、その前で少し頭の中を整理する必要があった。伊藤氏が̶アトリエの半世紀分の紙資料をシュレッダーで処分 し、その紙片を練り込んで焼き上げた̶と説明される言葉を聞きながら、これは来春出版予定の画集のコンセプトを見事に作品 化したものだという実感が込み上げてきた。先に伊藤氏と磯崎氏には、各地で発表されたインスタレーションについて時空間を 圧縮した形で画集で表わしたいと話していたのだが、このように一つの作品として実現されることは予測できなかった。 《回帰記憶》は、平面状、ブロック状、棒状という三つのタイプがある。平面状のものは別記のように「ソラリスの海*」を筆者 に連想させた。「記憶が実体化する海」というイメージに取り込まれると、実際のサイズとはうらはらに、無限を感じさせる。ブロッ ク状のものは、地層のような様相で記憶の物質的深みを感じさせる。棒状のものは、まるで樹木のようで、記憶が根から吸い上 げられ樹幹を上昇し、葉もしくは花から空中に蒸発していくかのようだ。そう感じさせるのは、シュレッダー片が焼成によって 作品の中で無数の細い空洞となり、それが導管のように見えるためだ。
記憶がまるで水のように循環している姿に感じられる。《回帰記憶》というタイトルの所以である。今回の新作展で、伊藤氏の 作家としての知性と感性の鋭さを改めて多くの方々に確認していただきたい。
美術評論家 小泉晋也

この日をどれだけ待ち望んだことか。私はすでに伊藤公象氏の「ソラリスの海*」の中を漂っている。毎日、夢見るように目覚め、 昔のことが遠い先のことのように感じる。私の中で声がする。それは未来や過去、遠い宇宙の果てや宇宙の始まりからのメッセー ジだ。回帰する時間がこんなにも心地よく感じる私は、もしかして狂っているのだろうかと訝しんだ。しかし、そんなことはな いようだ。実は本来の姿を取り戻しつつあるのだ。世界に溶けていくことは実に気持ちいいものである。
ARTS ISOZAKI 磯崎寛也
*1961 年にポーランドの作家スタニスワフ・レムが発表したSF 小説「ソラリス」に登場する知性をもつ海。

ソラリスの海《回帰記憶》のなかで - In the sea of Solaris
伊藤公象 Kosho Ito
会期: 2021 年9 月18 日(土)~12 月26 日(日)2022年3月27日(日)*会期延長
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料


VACCINE / 菊地良博 Yoshihiro Kikuchi

kikuchi

ARTS ISOZAKI では 2021年5月23日(日)から8月22日(日)まで、菊地良博(きくちよしひろ)の個展 『VACCINE』(ワクチン)を開催いたします。
菊地良博は 1980 年 宮城県生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。
現在は仙台を拠点に活動し、動物と峻別される、人間のみに現れる特質(言語、社会システムにおける性など) の論理的な否定的解体および再構築を、さらにはその行為者たる自身の論理性の否定を、ドローイング、コラージュ、 ペインティング、印刷、彫刻、映像、インスタレーション、写真など、多様なメディアを用いておこな っています。
仙台を活動拠点とする菊地は、本展が開催される水戸との関係を、仙台藩と水戸藩の関係のアナロジーとして捉えています。仙台藩は、そもそも水戸徳川から警戒される蝦夷であり、広義での攘夷の対象であると言います。そのように考えることにより、菊地の水戸における展覧会にはある種の自虐行為が成立すると同時に、仙台のアーティストがあえて水戸で社会通念的なルールを逸脱する試みは、彼が街の免疫機能によって排除されることであり、ウィルスとワクチンのメタファーとなるのです。 『VACCINE』(ワクチン)と題された本展では、性産業をテーマとした彫刻、映像、絵画作品に加え、自虐をテーマとしたコラージュ作品で構成される予定です。現在進行中のコロナ禍において、本展はコロナウ ィルスとそのワクチンの関係性だけではなく、社会における受容と排除、禁止と侵犯、外部と内部など、様々な状況に対する批評性の高い展覧会となっています。 是非この機会に菊地良博の『VACCINE』をご高覧いただけましたら幸いです。

「VACCINE」
菊地良博 Yoshihiro Kikuchi
会期: 2021 年5 月23 日(日)~8 月22 日(日)*会期を延長しました。
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料



Evertday Art Market : Pop-up Store / 青山悟 Satoru Aoyama

satoruaoyama

ARTS ISOZAKI では2021 年1 月30 日(土)から4 月9 日(金)まで、青山悟の個展「Everyday Art Market: Pop-up Store」を開催いたします。
青山悟は1973 年東京生まれ。ロンドン・ゴールドスミスカレッジのテキスタイル学科を1998 年に卒 業、2001 年にシカゴ美術館附属美術大学で美術学修士号を取得し、現在は東京を拠点に活動。工業用ミシ ンを用い、近代化以降、変容し続ける人間性や労働の価値を問い続けながら、刺繍というメディアの枠を拡 張させる作品を数々発表しています。
国内では、新型コロナウィルスの感染拡大防止をめざして2020 年4 月に緊急事態宣言が発令されまし た。これまでの日常が突如として非日常となったこの時期に、青山は作品制作を日々の営為として捉え 「Everyday Art Market」と名付けたオンラインストアを立ち上げ、ほぼ毎日新作を制作し、発表してき ました。コロナ禍という非日常的な状況において、淡々と日常の制作/発表を続けるその姿勢には、多くの 賛同や反響が寄せられました。
また美術館などの公共文化施設でもその活動が制限される中、青山は水戸芸術館のフェイス・スタッフ (館の受付・監視業務をおこなうスタッフ)との継続的なワークショップをおこなっており、刺繍表現を通 じてスタッフの創造性や思考を刺激し、個々人が対外的に創造的な発信をすることを後押しする活動をおこ なっています。
本展では「Everyday Art Market: Pop-up Store」と題し、「Everyday Art Market」のポップアップ ストアとしての展覧会を開催します。継続するコロナ禍において起きるさまざまな問題や事象を題材とした 作品群は、現代社会の諸相を端的に示すとともに、作品制作を通じて社会状況に対して発信しつづけること の大切さを感じていただけることと存じます。
是非この機会に青山悟の「Everyday Art Market: Pop-up Store」をご高覧いただけましたら幸いです。

「Everyday Art Market: Pop-up Store」
青山 悟 Satoru Aoyama
会期: 2021 年1 月30 日(土)~4 月9 日(金)
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料



◆アーティスト・ステートメント
2021年1月30日、オンラインショップ「Everyday Art Market」のPop-up Store が水戸にオープンし ます。
「Everyday Art Market」は、日々の制作の中で生まれるささやかなアイデアを即興的に刺繍したシリーズ をオンラインで展示し販売するプロジェクトです。COVID-19 の感染拡大の第一波が広がり始めた2020 年4 月にスタートし、現在まで、オンラインのみならず、東京の練馬区立美術館やミヅマアートギャラリー などフィジカルな空間でも作品を展開してきました。
COVID-19 が私たちの生活に入り込んできて早一年が経ちます。その間「日常」は「非日常」へと変容 し、「非日常」が「新しい日常」として定着してきました。あらゆる場面で価値観の変化、または変化する べき価値観の変わらなさを日々実感する中で、「Everyday Art Market」の作品群も主題をパンデミック の状況そのものから、経済、政治、環境問題などを通じた私たちの価値観の分断へと移行してきています。 これらの作品は決して声高に、何か変化を呼びかけるようなものではないかも知れません。しかし、ささや かなアイデアとユーモアを持って、この時代を少しでも良い方向に導くためのヒントになればと思っていま す。
2020 年12 月
青山悟


Human Landscape / 中崎透 Tohru Nakazaki

nakazaki

ARTS ISOZAKI では 2020年9月12日(土)から12月26日(土)まで、中﨑透の個展「Human Landscape」を開催いたします。
中﨑透は 1976 年に茨城生まれ、武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程を満期単位取得退学。現在、 美術家として茨城県水戸市を拠点に活動しています。 言葉やイメージといった共通認識の中に生じるズレを テーマに自然体でゆるやかな手法を使って、看板をモチーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、 インスタレーションなど、形式を特定せず制作を展開しています。2006 年末からは「Nadegata Instant Party」を結成し、ユニットとしても活動。 2007 年末より「遊戯室(中﨑透+遠藤水城)」を設立し、運営 に携わってきました。2011 年よりプロジェクト FUKUSHIMA!に参加し、主に美術部門のディレクション を担当しています。 中﨑の地元でもある水戸の ARTS ISOZAKI での初個展となる本展では、中﨑が近年制作している抽象的 な色面を用いたライトボックス作品シリーズの新たな試みとして、人体をモチーフとした新作ライトボック ス作品を発表予定です。 本展のタイトル「Human Landscape」(人の風景)は、ライトボックスによる人 体彫刻作品が、あたかも町の看板のように見えたり、山や池のように見えたりするその抽象性、両義性から 名付けられています。 人と自然、あるいは人と人工物との曖昧な境界線を表現した本シリーズは、看板をモ チーフにしたシリーズから始まり、抽象的なライトボックス作品を発表してきた中﨑にとっては、新たな展 開となります。 また、鑑賞者や参加者を巻き込んでおこなうパフォーマティブなプロジェクトが高く評価さ れている作家が、彫刻作品のモチーフとして人体を選んだことによって、一見すると静的な印象を受ける彫 刻作品が動的なパフォーマンス的要素を孕むことになるという意味では、本シリーズは中﨑の表現の真骨頂 と言えるでしょう。
是非この機会に中﨑透の「Human Landscape」をご高覧いただけましたら幸いです。


Web版「美術手帖」に中崎透のインタビューが掲載されました。(2020/11/7)
看板が指し示す「ねじれ」と「距離」中崎透インタビュー
(聞き手=石川卓磨 構成・写真=中島良平)



盲目の爆弾+ / 竹内公太
Kota Takeuchi / Blind Bombing+


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ARTS ISOZAKI では2020 年4月17日(金)から6月27日(土)まで、竹内公太による個 展「盲目の爆弾+ 」を開催いたします。
1982 年生まれの竹内は、2008 年東京藝術大学美術学部先端芸術表現科を卒業し、現在 は福島県を拠点に活動しています。竹内はこれまで、ふくいちライブカメラのモニターに 突如現れた指差し作業員の代理人として災害を見る側の意識と匿名表現者の自意識を浮き 彫りにした「公然の秘密」(2012 / SNOW Contemporary、東京) や、遺物を中心に刻ま れた記憶を辿った「影を食う光」(2013 / 森美術館、福島)、手( = 携帯機器) で情報を取 得する我々の風景をとらえた「手の目」(2014 / SNOW Contemporary)、福島県い わき市の図書館で出会った書籍に掲載された石碑巡りをトレースすることでメディアの性 質と人の記憶の有り様を示した「写真は石碑を石にする、それでも人は」( 2017 / SNOW Contemporary)など、丁寧なリサーチを元に、絵画や彫刻、写真、インスタレー ションなど一定の表現方法にこだわらない多岐にわたるメディアによる展示を展開し、記 憶や記録に転換する際のメディアの在り方や受け手の意識を浮き彫りにしてきました。
そして2017 年、竹内はアジア・カルチュラル・カウンシル・日米芸術交流プログラム にて、旧原子力開発施設の視察と日米戦争関連の調査のためアメリカに約6 ヶ月間、滞在 し、第二次世界大戦時の1944 年から翌年にかけて日本軍によって投下された風船爆弾の 歴史を題材とした映像「盲目の爆弾、コウモリの方法」を制作いたしました。
本展では2019 年にSNOW Contemporaryに初披露され話題となった本作品に 加え、新たに制作した写真作品2 点を発表いたします。また4月18 日(土)* には風船爆弾 の打ち上げがあった茨城県大津港にてアーティストによるトークも予定しております。
映像作品「盲目の爆弾、コウモリの方法」は日米をまたいだ綿密なフィールドワークを元 に制作されました。本作品を未見の方は是非この機会に本展「盲目の爆弾+ 」をご高覧い ただけると幸いです。
*4月18日のアーティストトークは、新型コロナウィルスの影響により中止となりました。

http://kota-takeuchi.net

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ヒシャム・アキラ・バルーチャ Hisham Akira Bharoocha


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ARTS ISOZAKIでは2020年1月19日(日)から 3月22日(日)まで、Hisham Akira Bharoocha (ヒシャム・アキラ・バルーチャ) の個展「Infinity Loop」を開催いたします。
現在、ニューヨークを拠点に活動するバルーチャは、日本人の母とビルマ人の父を持ち、幼い頃から家族とともに東京、トロント、ロサンゼルス、サンディエゴと、様々な街を移り住んできました。 在学中から音楽やビジュアルアート、デザイン、ファッション、写真など様々なフィールドで活躍してきたバルーチャの作品は、インスタレーションからペインティング、コラージュ、 写真と多岐にわたります。緻密にコントロールされた色彩の重なりと線によって構成されるパターンを背景に、意表をついた自由な空想世界のモチーフが独自の躍動感を持ち、 観る者の身体感覚にリズムを刻むバルーチャの世界観は、無意識のイメージや過去の体験、夢と現実が混在しており、バルーチャ自身の幼少時の思い出や、音楽や写真、 ウォールペインティングなど身体性を伴う様々な分野で活動している経験から培われたのであろうことが伺えます。
ARTS ISOZAKIでの初個展となる本展では、デジタルでプリントされたキャンバスにコラージュとペインティングを施した作品を発表いたします。 バルーチャはこれまで、コラージュやペインティング、 写真などのメディアで作品制作をしていましたが、それぞれ独立した形で制作を続けてきていました。 今回バルーチャは展覧会タイトルである「Infinity Loop」について以下のように語っています。 「生きるものには必ず終わりが来る。生きている間、人間は無数の前例があっても似たような過ちを何度も起こす。生きるという体験はループしているように感じられる。 それは円のように終わりがないものなのか、それとも宇宙の先に全てのものが終了する地点があるのだろうか。この個展では、地球上で人間が起こす問題を、 永続的な模様のようなイメージに置き換え、それらを作品化したものを中心に展示する予定です」 大きなスケールと想像力によって生み出されるバルーチャの作品世界を是非ご高覧ください。

伊藤公象 Ito Kosho / 土のひだ Folds of Soil

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茨城県水戸市の現代アートスペースARTS ISOZAKI では、7月27日より土を素材とする作品で現代美術の中に新しい地平を切り拓いてきた伊藤公象の個展「土のひだ|Fold of Soil」を開催いたします。

伊藤公象は土を素材にした陶造形で知られる作家です。1932 年に金沢の彫金家の長男として生まれ、十代 の頃に陶芸家のもとに弟子入りしましたが、その後は伝統の世界から離れ、美術という概念を問い直すよう な新しい表現を追求してきました。ある時は土を凍らせ、ある時は乾燥による土の収縮や亀裂を創作に採り 込むなど、自然現象を活かした独自の造形は早くから注目を集めました。1978 年にはインド・トリエンナ ーレ、1984年にはヴェネチア・ビエンナーレに日本代表として参加するなど、その活躍の場は国内外に広 がり、土の造形のパイオニアとして高い評価を得てきました。
伊藤の関心は、生命と死、有機と無機、現実と象徴の境界と、その間の緊張関係から生まれる美に長い間 向けられてきました。伊藤がARTS ISOZAKI を展示場所として選んだのも、この場所が都市の開発と崩壊、 光と影、内部と外部の境界に属しているからかもしれません。
この度の展覧会「土のひだ」では、伊藤が土の造形によって生み出してきた襞(ひだ)という概念の新しい 展開が期待されます。1F の会場では、これまで未発表だった紙と写真を使用した新作のインスタレーション、 屋上ではブルーパールの陶を無数に配置したインスタレーションを発表します。
本展は、先端テクノロジーによって様々な境界が融解していくこれからの世界を考えるための多くの示唆を わたしたちに与えてくれるでしょう。 伊藤公象の新たな表現にどうぞご期待ください。


◆アーティストステートメント

平板な台に新聞紙状の薄紙を敷き、その上にスライスした柔らかな陶土を被せる。すぐに薄紙は陶 土の水分を吸収し、陶土と密着する。陶土が乾燥によって収縮、薄紙とともに完全乾燥すると、両 者は無理なく剥がれる。そして、スライスした陶土は乾燥したままの状態だが、下敷きにした薄紙 には複雑な皺が現れる。陶土と薄紙による交接とも。
それを皺と言うより「ひだ(襞)」と言い表してきた。
平板な台は木材がいい。乾燥時に木の肌合いと濡れた紙の隙間に空気が流れ込むからだ。ガラス板 では密着度が高く、襞が生じない。陶土の柔らかさとスライスの厚みや被せ方、乾燥時間の長短、 何よりもここでは乾燥と収縮の自然な働きに手を貸すのだが、A4 サイズの紙の襞を得るのに陶土 は何千倍の量が必要になる。その襞紙の一枚、一枚は同相であってもそれぞれに差異がある。
今回の個展で1F のインスタレーションには、そのひだ(襞)紙にさらに手を加え、有機的な造形 物を集合させる仕組みにした。 また、屋上のブルーパールのインスタレーションは、街中のビルに囲まれ、季節や天候の変化によ って独自な光景を見せる。ARTS ISOZAKI のスペースはそうした実験的な試みを充たせる場とし て活用できた。
伊藤公象 令和元年7月

■ M-ART MITO MURAL PROJECT by M-ART

水戸駅北口の旧LIVIN跡地にHITOZTUKIによる巨大な壁画「LUCK」が完成しました。駅前商店会の皆さまのご厚意で 夜間の19:00〜21:00にライトアップされています。是非ご覧ください。
【MITO MURAL PROJECT WEBサイト】
https://www.m-art-mural.com/

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MURAL ART PROJECT LAUNCH PARTY /水戸駅前壁画プロジェクト完成披露パーティー

日時:5/17(金)17:00〜22:00
場所:M-WORK B1F(水戸市南町1-2-32)/TEL:029-297-8282
入場料:1,000円(※クラウドファインディング及びご協賛された方は無料)

「M-ART」は水戸を現代アートの力でクリエイティヴに再生していくことを目指しています。ミューラル(壁画)アートには、無味乾燥な都市空間を、生命力に溢れた魅力的な場所に変える力があります。水戸駅前の空白地帯に現れたHITOTZUKIによるアートは水戸の街に何をもたらすでしょうか。 その完成を支援者の皆さまと共にお祝いしたいと思います。
日本を代表するインディペンデントキュレーター窪田研二をコーディネーターに迎え、ストリートとアートの際を走り続けるHITOTZUKIと、水戸の伝説のHIPHOPグループLUNCH TIME SPEAXのMC、GOCCIを交えたトークセッションと共に、 DJ QUIETSTORMら多彩なDJ陣が紡ぎ出す音楽が、平成から令和へと新時代を迎えた水戸の特別な夜に華を添えます。
Talk Session: HITOTZUKI(アーティスト)/ GOCCI(元LUNCH TIME SPEAX)/ 窪田研二(2005年「X-color/グラフィティin Japan」キュレーター)
Guest DJ: DJ QUIETSTORM/
DJs:DJ CHEF THE FUNKY/ DJ JUNYA
Food:cucina A’s/ 映像:鈴木洋平(映画監督)
EXHIBITION

土のひだ | Folds of Soil
伊藤公象 | Ito Kosho

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会期: [1期] 2019年7月27日(土)〜10月13日(日) [2期] 2019年10月19日(土)〜12月28日(土)
会場: ARTS ISOZAKI (茨城県水戸市三の丸1-4-17)
開場日:水曜日から日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料
http://ito-atelier.com/




LUCK
HITOTZUKI

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会期: 2019年4月19日(金)〜6月30日(日)
会場: ARTS ISOZAKI (茨城県水戸市三の丸1-4-17)
開場日:金・土・日曜日および祝日
開場時間:13:00-18:00
入場料:無料
https://hitotzuki.com/



あ、あな、あなた /A Hole, and You
雨宮庸介 Yosuke Amemiya

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会期: 2018年9月16日(日)〜11月11日(日)
会場: ARTS ISOZAKI (茨城県水戸市三の丸1-4-17)
開場日:金・土・日曜日および祝日
開場時間:15:00-18:00
入場料:無料



ABOUT

住所:茨城県水戸市三の丸1-4-17



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ARTS ISOZAKI 代表:磯崎寛也
Tel : 070-2800-9585
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